ゲンロンβ42|編集長=東浩紀

2019年10月25日[金]発行

  • 1|さやわか 【新連載】愛について――符合の現代文化論 第1回 記号から符合へ――『エンドゲーム』の更新はどこにあるのか #37
    さやわかさんの連載が『ゲンロンβ』でついにスタート!テーマは「愛について」。ひとは愛に似た仕方で記号と意味を「符合」させる――その多様性を探る連載です。今回はMCUのヒーローと家族のあり方を考えます。
  • 2|東浩紀 観光客の哲学の余白に 第17回 『カラマーゾフの兄弟』は「軽井沢殺人事件」だった――ドストエスフキーとシミュラークル(2) #37
    東による連載、今号はドストエフスキーの「聖地巡礼」録の後半です。『カラマーゾフの兄弟』の舞台は、軽井沢のような場所だった!? 作家が晩年を過ごした土地を訪れ、彼が都市のシミュラークルから脱出できたかを問います。
  • 3|本田晃子 亡霊建築論 第4回 《ソヴィエト宮殿》、あるいは透明なガラスの不透明性について #37
    ソヴィエトのアンビルトたどる人気連載。今回はスターリンの批判者フルシチョフが主導した、もうひとつのソヴィエト宮殿について。スターリンの轍を踏んだ彼の建築の亡霊は、アメリカへとたどり着いていた――その驚くべき顛末とは。
  • 4|真野森作 つながりロシア 第10回 ルビヤンカ二番地の記憶 #37
    リレー連載つながりロシア、第10回は真野森作さんが登場! スターリンによる粛清「大テロル」。体験者たちへのインタビューから見えてきた実像とは。複数の視点からスターリンに迫る必読のドキュメンタリーです。
  • 5|星野博美 世界は五反田から始まった 第10回 疎開 #37
    五反田の家族史をめぐる人気連載。今回は父の疎開の記憶が語られます。学童疎開より前に、自ら家族を越ヶ谷に送った祖父。出身地岩和田ではなく埼玉を選んだ理由とは。祖父の手記と父の証言から、戦時のリアルを読み解きます。
  • 6|吉田雅史 アンビバレント・ヒップホップ 第21回 おしゃべりラップ論――エモ・ラップと言文一致 #37
    ヒップホップの言語を分析する吉田雅史さんの連載。今回はラップの「エモさ」について。ラップがエモ=内面を獲得していく過程には、語彙の変化が先行していた? 柄谷行人とラップを結ぶスリリングな論考です。
  • 7|梅津庸一 展評――尖端から末端をめぐって 第8回 ReFreedom_Aichi について #37
    パープルームの梅津庸一さんによる連載展評、今回は「ReFreedom_Aichi」を取り上げます。ソーシャル・エンゲージド・アートが主流になりつつあるいま、「観客」の場所はどこにあるのか、美術とは何かを問い直します。
  • 8|藤城嘘 五反田アトリエから29 #37
    今回は新芸術校グループ展A『ホンヂスイジャク』の写真付きレポートをお届けします。今期もついに始まった新芸術校グループ展、お見逃しなく! グループ展の模様は今後も本コーナーで紹介します。

表紙写真:あいちトリエンナーレ2019に展示された青木美紅の作品《1996》。自身が人工授精で生まれたことを母親から告げられた部屋が再現され、ラメ糸で刺繍した絵画やゾートロープが展示される。本作の原型はゲンロン カオス*ラウンジ新芸術学校第四期最終成果展で金賞を受賞した。 画像提供=青木美紅 あいちトリエンナーレ2019の展示風景  青木美紅《1996》2019  撮影=怡土鉄夫

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