ゲンロンβ64|編集長=東浩紀

2021年8月30日[月]発行

  • 1|東浩紀 訂正可能性の哲学、あるいは新しい公共性について(冒頭部分) #37
    『ゲンロン12』に掲載予定の論考の冒頭を先行公開。『観光客の哲学』新章となるこの書き下ろし論考では、リベラルと保守の対立によって硬直した政治をどう解すことができるのか、糸口を探ります。
  • 2|さやわか 愛について──符合の現代文化論 第10回 性的流動性、あるいはキャラクターの自由 #37
    性の多様性を意識したポップカルチャー作品にも、旧来的なジェンダー規範が見受けられることを指摘するさわやかさん。一方でSNS上に表明される性的流動性は、キャラクターの自由にどうつながるのでしょう。
  • 3|田中功起 日付のあるノート、もしくは日記のようなもの 第8回 未来の芸術と倫理の未来のため?──7月30日から8月27日 #37
    群馬県の芸術文化施設アーツ前橋で起こった作品の紛失事故。行政と美術館の対立のなか元館長が主張した「専門性」について、田中さんは未来の芸術・倫理のあり方と照らし合わせて考えます。
  • 4|河野至恩 記憶とバーチャルのベルリン 第2回 ベルリンでパパ鉄──父と子で味わうドイツ・ベルリンの鉄道文化 #37
    ドイツ・ベルリンでの滞在をたどる、河野至恩さんのエッセイ第2回です。ベルリンで鉄道に夢中になった息子の影響を受けて「パパ鉄」になった河野さん。豊かな鉄道文化が子どもと親に与えてくれたものとは。
  • 5|全卓樹 デーモンコアと科学の原罪 #37
    1946年5月、ロスアラモス研究所で起きたプルトニウム塊の臨界事故。無謀な実験はなぜ行われたのか。そこに見え隠れする科学の原罪とは。『銀河の片隅で科学夜話』が話題の物理学者、全卓樹さんの科学エッセイです。
  • 6|横山綾香 つながりロシア 第17回 宝塚歌劇はロシアをどう描いてきたか ──コサックは雪にきえる── #37
    宝塚歌劇が示す独自のロシア観。横山綾香さんは宝塚とロシアの長いつながりを歴史的に追いながら、本来は交わらないものが混在する宝塚のロシア・イメージを、音楽・視覚的表現からひもときます。

表紙写真:河野至恩氏の連載に登場する、ベルリンを走る地下鉄3号線(U3)を模した木のおもちゃ。Bauer&Sohn製。河野氏は子どもの電車好きをきっかけに「パパ鉄」となった。撮影=河野至恩

ゲンロンβ 既刊一覧

    シェア