ゲンロンβ66|編集長=東浩紀

2021年10月22日[金]発行

  • 1|田中功起 日付のあるノート、もしくは日記のようなもの 第9回 たくさんのガリガリ君と、つくること──9月26日から10月22日 #37
    病床に伏す父と過ごすため、益子の実家へと戻った田中さん。「とりあえず」が口癖だった父の場当たり的な改修が残る家で、父子の日常を振り返りつつ、自身の「つくること」の原点を見つめなおします。
  • 2|能勢陽子 妖怪と戦争──「ホー・ツーニェン 百鬼夜行」展開催に寄せて #37
    豊田市美術館で開催されるホー・ツーニェン「百鬼夜行」展。ユーモラスな妖怪たちのアニメーションに、なぜ「マレーの虎」と呼ばれた二人の日本人が混じっているのか。作品の背景を解説しつつ、変容する妖怪に人間の可能性を見出します。
  • 3|上田一生 人鳥記──人間とペンギンの苦い記憶について #37
    「元祖ペンギン」とも呼ばれる海鳥オオウミガラス。彼らは人間が科学の名のもと行なった、「人災」により絶滅しました。40年にわたりペンギンの保全活動を続ける上田一生さんが語る、人間とオオウミガラスの苦い関係とは?
  • 4|プラープダー・ユン ベースメント・ムーン 第5回 #37
    虚人ヤーニンに搭載された写識は、人工意識の開発者であるエイダとその父母についての謎を明かす。権威主義国家の圧政に翻弄される親子の命運。現実の歴史とオーバーラップして描かれるタイの未来とは。連載第5回。
  • 5|NIL カクテルと不/透明な撹拌運動──ゲンロン新芸術校第5期裏成果展評 #37
     新芸術校第5期、CL課程最優秀賞受賞作を掲載します。本稿は展覧会「裏庭バロック」の展評であると同時に、全く別の架空の展覧会を立ち上げる試みでもある──あらゆる境界を撹拌する、カクテルとしての現代美術の効用を示す意欲作です。
  • 6|東浩紀 休載のお知らせ──丫戊个堂さんを悼んで #37

表紙写真:栃木県益子町を流れる小貝川(こかいがわ)。今号の連載で田中功起氏は、実家のある益子に帰ります。病を抱えた父と過ごす日々のなかで、自らの「つくること」の原点を振り返る田中氏。親子をつなぐ日常の横を、川が静かに流れています。撮影=田中功起

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