2021年12月24日[金]発行
映画の輪郭が変化する時代。21世紀の新しい映画の姿を模索する、渡邉大輔さんの著書『新映画論 ポストシネマ』(ゲンロン叢書010)がまもなく刊行されます。序論の一部を抜粋して、先行公開します。
日本近現代史の研究者であり、人間社会と猫とのかかわりについても執筆されている真辺将之さん。ヨーロッパ各国の書店で見つけた「猫本」から、ひととひとをつなぐ「猫の幸福」へと思索を巡らせます。
スハルト政権による苛烈な共産分子の逮捕と虐殺によって、恐怖の歴史が刻まれたインドネシア。事件からまもない時期に刊行された若者向け娯楽雑誌に見られる、時代の両面を描きます。
アーティストたちにキュレーション(選択)の役割もゆだねられる現在に、選択という行為は「ケア」と対になると考える田中さん。育児に翻弄される受け身の現実のなかに見出しうる実践のあり方を模索します。
なぜ人々は、会津藩の負の歴史に強く共感するのか。会津と戊辰が直結してしまう回路から、共事という回り道の可能性を考える小松さんは、地獄と極楽が入り混じる地、恐山へと足を進めます。
ソ連時代につくられた革命的住宅の数々をたどる連載。スターリンの死後、フルシチョフによって転換された住宅政策。「一家族、一住居」を実現する新型団地「フルシチョーフカ」と、それを可能にした工法とは。
イスラエルの人々の生活を現地から伝える山森さんの連載。今回は、自身の家族の経験をもとに、教育課程のなかで、イスラエルの子女たちがどのように兵役と向き合っていくのかが紹介れます。
ゲンロンカフェで行われた、「犬人関係」について考えるイベント「犬とともに生きるということ」。犬のしつけと動物行政の変化、犬にまつわるブックガイドなどが紹介された充実の議論を、登壇者でもあった吉川浩満さんがふり返ります。
東浩紀です。68号からゲンロンβの紹介ページにコメントを残せるようになりました! みなさんの感想をお待ちしています。シラスのようにどしどしレビューをお寄せください〜