ゲンロンβ70|編集長=東浩紀

2022年2月25日[金]発行

  • <a href="https://www.genron-alpha.com/gb070_01/"></a>1|全卓樹 同一者の識別と噴出 #37
    まったく識別不可能な二つのものが存在しうるか――ライプニッツが突き当たった「同一性」にまつわる問いに、物理学者の全卓樹さんが量子力学の観点から迫ります。すべての粒子が同一の状態のとき起こる「超流動現象」とは?
  • <a href="https://www.genron-alpha.com/gb070_02/"></a>2|春木晶子 方位/包囲の江戸絵画(1)火事と悲恋と鬼門と女 #37
    明暦の大火の火元となった本妙寺。多くの罪人が処刑された仕置場。そして色街。これらはすべて「鬼門」に位置しなければならなかった? 菊池容斎「小塚原図」の絵解きをとおし、江戸=中央が性と死をどう扱ったかを考えます。
  • <a href="https://www.genron-alpha.com/gb070_03/"></a>3|田中功起 日付のあるノート、もしくは日記のようなもの 第11回 パブリック・マネーの美学/感性論について──1月31日から2月17日 #37
    公的支援を受けたアーティストが、社会へと問う表現はどうあるべきなのか。ベンヤミンのテクストをもとに、アート作品、メッセージ、そしてそれらを生み出す組織のあり方(=美学)を問います。
  • <a href="https://www.genron-alpha.com/gb070_04/"></a>4|小松理虔 当事者から共事者へ 第16回 下北から福島を見る #37
    建設中の大間原発を訪れ、周辺地域に福島の面影を見て狼狽する小松さん。同地で出会ったのは、震災前/後で変わらない原発PR施設の展示パネルと、寺山修司のある言葉でした。青森県下北半島旅行記の完結篇です。
  • <a href="https://www.genron-alpha.com/gb070_05/"></a>5|さやわか 愛について──符合の現代文化論 第12回 新しい符合の時代を生きる(2)符合の責任論 #37
    「同性婚や選択的夫婦別姓をめぐる議論から、記号の意味を変えることに伴う責任を指摘するさやわかさん。新しい家族像とされるシェアハウスの事例をもとに、社会的な「ポジショナリティ」の大切さと危うさを考えます。
  • <a href="https://www.genron-alpha.com/gb070_06/"></a>6|河野至恩 記憶とバーチャルのベルリン 第4回 ライプツィヒ日本学とは何か(後篇)──空き家、西田幾多郎全集、そして学びの〈場〉 #37
    「日本学」が盛んなライプツィヒ大学の小林敏明教授。西田幾多郎全集とともにドイツに渡り、予備校講師から研究者に転身したそのキャリアを通し、人が出会い学ぶ場の重要性を考えます。いまこそ読みたいエッセイです。

表紙写真:今号掲載の全卓樹「同一者の識別と噴出」に掲載されている、波動関数の概念図。赤いグラフがふたつのボゾンを入れ替えた際の対称性を、青いグラフがふたつのフェルミオンを入れ替えた際の非対称性を示している。 作成=全卓樹

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