ゲンロンβ72|編集長=東浩紀

2022年4月28日[木]発行

  • 1|小川さやか+東浩紀 司会=福冨渉 贈与と失敗がつくる社会――文化人類学と哲学の対話(前篇) #37
    人類学者・小川さやかさんを迎えた、白熱のゲンロンカフェイベントが記事に。タンザニアの都市に生きる路上商人たちのインフォーマル経済から、社会や贈与、連帯について考える、縦横無尽の議論をお楽しみください。
  • 2|本田晃子 革命と住宅 第10回(最終回) 第5章 ブレジネフカ――ソ連団地の成熟と、社会主義住宅最後の実験(後篇) #37
    全10回にわたる人気連載がついに最終回! 1960年代のソ連に、なぜ「新しい生活様式」が復活したのか。建築によって家族制度の解体をめざした社会主義建築が、その理想とはことなる実態へと結実した歴史を総ざらいします。
  • 3|櫻間瑞希 つながりロシア 第19回 ロシアと、ロシア最大の少数民族タタール――結束と分断の狭間で #37
    消えゆく言語、広がる分断——タタール人の血縁をもつ研究者が、ロシアの少数民族が置かれた現状を伝えます。そこから見えたのは、音楽やSNSによって国を越えて育まれる、新たな結束のありかたでした。
  • 4|田中功起 日付のあるノート、もしくは日記のようなもの 第12回 生、あるいはウクライナ侵攻について――2月24日から4月13日 #37
    とつぜんの戦争と、高揚するナショナリズム。お腹を空かせたトラを描いたジュディス・カーの絵本や、マレーヴィチの絵画、「集団行為」のパフォーマンスを手がかりに、距離があるからこそ可能な想像力を考えます。
  • 5|河野至恩 記憶とバーチャルのベルリン 第5回 翻訳と多言語の街 #37
    2020年末のベルリン滞在中に河野さんが出会った、翻訳や多言語をキーワードとする文学イベントをフィーチャー。複数言語をまたいで行われる創作や翻訳に、複雑な世界を複雑なまま理解するためのヒントを見いだします。

表紙写真:ロシアの連邦構成主体のひとつ、タタールスタン共和国の首都カザンにあるクル=シャリフモスク。カザンの中心、カザン・クレムリンのなかにある。ロシアは83の連邦構成主体からなり、そのうちの27が民族を基準とし、残りは地域を基準とした区分である。撮影=櫻間瑞希

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