〈ゲンロン新芸術校〉第6期 金賞受賞者展 メカラウロコ「鮭らは海から川へ―フェミニズムの波を漂う―」4月16日(土)より大崎THTギャラリーにて開催

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ゲンロンα 2022年3月30日 配信
2022年4月16日(土)から4月24日(日)まで、株式会社ゲンロン主催のアートスクール「ゲンロン新芸術校」第6期の金賞受賞者であるメカラウロコさんによる展示「鮭らは海から川へ―フェミニズムの波を漂う―」を開催します。

会場は大崎THTギャラリーです。
新芸術校第6期の金賞受賞者による初の個展となります。是非足をお運びください。

メカラウロコ
《いくらでもつきない》2022年


 

【アーティストステイトメント】



私は今、いわゆる「出産適齢期」を迎えている。鮭で例えるなら、産卵のためそろそろ海から川に戻る頃合いだ。今、私は川へ戻るかどうか悩んでいる。


鮭が海から川へ向かうのは、遺伝的特徴によるため、一見すると彼らは迷うことなく川に進んでいるように見える。しかし、鮭の先祖は元々川に生息していたらしい。鮭に個性があるとするならば、今の鮭たちの中には、私と同じように川へ戻るかどうか悩んでいる鮭もいるかもしれない。


ジュリア・クリスティヴァのエッセイ「女の時間」によると、女は、「歴史のような連続する直線的な時間」と「繰り返される循環的な時間」、その両方の中にいる。すなわち、フェミニスト第一世代のように男女平等を唱え、男性と同じように社会に出て生産活動をおこなうことと、第二世代の唱える男女の差をむしろ強調し、産み育てる循環的な再生産活動を行うことの両者が現代の女性の中に共存している。私たちはそんな二つの時間の波のなかで迷い漂っている。そういえば、小学生の頃に育てた鮭の稚魚たちはその後どうしたろう。東京の川に戻ってきたのか。


二つの時間の波のなかで迷い漂う「鮭」を題材として、本展では3DCG映像を中心にしたインスタレーション作品を展示する。そして建物全体が、川に戻って出産をする循環的な意思と、海を泳ぎ続ける直線的な意志のなかを漂い、双方を体験する空間になる。


波があるから、ここは海の中だろうか。それとも、川の中だろうか。はたまた、狭い井戸の中だろうか――。


(メカラウロコ)





メカラウロコ
《鮭女房 -結- ver.2》2022年

 
メカラウロコ
《さけて通れない》2022年




 



【ゲンロン新芸術校 第6期 金賞受賞者展】
「鮭らは海から川へ―フェミニズムの波を漂う―」



出展作家:メカラウロコ
会期:2022年4月16日(土)〜4月24日(日)(会期中無休)
開場時間:13:00-19:00(最終入場は18:30)
入場料:無料


会場:大崎THTギャラリー(http://osaki-tht.skr.jp/
住所:〒141-0033
東京都品川区西品川3-13-7
JR山手線・りんかい線・湘南新宿ライン・相鉄線 大崎駅南改札 新西口より徒歩7分

【アクセス】
1.大崎駅 新西口を出て歩道橋を進み、ThinkPark Tower前で左折。
2.大崎ウェストシティビル方面へ歩道橋を道なりに進む。
3.右手にセブンイレブン大崎ウェストシティタワーズ店があらわれたら、目の前の信号を渡り右折。
4.百反通りを進むとすぐに左手に道があるので、左折し直進。
5.貴船神社が見えたら、三叉路を右折。
6.次の三叉路で左折。






【注意事項】
1. 作品観覧時に階段を上ることがあります。できるだけスカート以外の服装でお越しください。
2. 新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、状況に応じて入場制限・時間制限などを行うことがございます。
3. 以下に該当する場合は来館をお控えください。
 a. 発熱がある場合
 b. 体調がすぐれない場合(例:咳、咽頭痛、味覚障害等の症状)
 c. 同居家族や身近な知人に感染が疑われる人がいる場合
 d. 入国制限・観察期間等がある海外から2週間以内に帰国した場合
4. マスクを持参し、必ず着用してください。
5. 手指消毒をお願いします。
6. 周囲の人と、できるだけ2m以上の距離を空けてください。
7. 会話は最小限にし、大きな声を出さないでください。


取材協力:浦丸真太郎、川﨑豊、杉本健太郎、鈴木祥平、田邊恵利子、堀江理人、イヨボヤ会館、株式会社ゲンロン、公益財団法人 千歳青少年教育財団 サケのふるさと千歳水族館、標津町観光協会、丸和信和建設株式会社、山形県最上郡真室川町教育委員会 教育課中央公民館


インストーラー:折原智江、田中勘太郎
設営アシスタント:宇佐美妃湖、堀安祐子、松森洋介


スペシャルサンクス:株式会社ゲンロン、上田洋子、小宮麻吏奈、鈴木祥平、田中功起、難波真人、前島恵、宮野かおり、弓指寛治、和田唯奈
 
メカラウロコ
《さけて通れない》2022年
  【出展作家プロフィール】 メカラウロコ 大学で経営心理学を学んだのち、社会人向けIT教育の会社に就職。 2020年に新芸術校6期(2020年4月-2021年3月在籍)生として現代アートについて学ぶ。 CGを使った映像作品、及びインスタレーション作品を制作する。 主な作品に「ファインディング・しゃけ」ゲンロン五反田アトリエ(東京、2020年)、 「鮭女房-結(yui)-」ゲンロン五反田アトリエ(東京、2021年)などがある。  
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