NEWS【展覧会情報】中村紗千個展...

【展覧会情報】中村紗千個展「遠い隣人」9月20日(火)から「River Coffee & Gallery」にて開催

webゲンロン 2022年9月12日 配信

株式会社ゲンロン主催のアートスクール「ゲンロン新芸術校」第3期の卒業生、中村紗千さんによる個展「遠い隣人」が9月20日(火)より開催されます。

本展では新作平面作品のほか、ビデオ作品が展示されます。

会場は本郷のスペース「River Coffee & Gallery」で、9月25日(日)まで開催されます。
ぜひ足をお運びください。

 

工作するものたち、2022年

 

入口にて、2019年

 

MOGURA、2013年

 

【作家ステートメント】

遠い隣人

今年の夏はこんなに暑かったのに、雪の絵を描いていた。
ここに、わたしが惹かれる雪の特徴について書きます。

積雪した日の真っ白な世界が無音なのは、雪の結晶できたたくさんの隙間たちが、音を吸い込んで閉じ込めてしまうかららしい。

水蒸気はつねにわたしたちの身の周りを漂っているけれど、かれらが「雪」として、視覚的にこの世界にあらわれ、そして留まるためには、かれらの量と、環境が必要だ。

わたしたちは雪が降り、積もれば、なぜかうれしくて雪だるまをつくる。
たとえ学校の美術の授業に苦手意識がある人でさえ、いつもよりずっと寒い朝に、扉を開けた世界が白かったとき、おもわずそれを握って造形してしまう。けれどもかれらに触れるには、わたしたちの体温はあまりにもあたたかい。ずっと触れていれば凍傷にもなる。雪の方にしたって、わたしたちに触れられればあっという間に透明になって、姿を消してしまう。

ひとつ、何度も思い出す風景がある。
それは巨大な雪玉のことだ。それは「雪だるま」としてつくられたのかもしれない。例年よりたくさんの雪が降り積もった日、きっと誰か数人で協力してつくられたあまりに巨大なそれは、雪の日、道を歩く人たちから感嘆の声を浴びた。けれども周辺の雪が溶けて、もはや誰もが雪景色に浮かれたことを忘れて日常に戻ったあとも、冷たすぎるその不気味な白いかたまりは、過去の音の滓を吸い込んだ身体をほんの少しずつとかしながら、居心地が悪そうに、取り残されていた。わたしは9年前の冬、その姿を写真に撮った。

このような、水蒸気として目に見えないときはあたりまえのように身近にあるのに、
「雪」という名前で目に見えると、なんだか関係がむずかしくなってしまう、不思議な存在としての雪を、制作してきたので、このたび展示します。

 

中村紗千個展「遠い隣人」

会期:2022年9月20日(火)-9月25日(日)※会期中無休
時間:10:00-18:00
会場:River Coffee & Gallery
東京都文京区西片2-21-6 紅谷ビル1F
南北線『東大前駅』徒歩2分 東大本郷キャンパスからすぐ
千代田線『根津駅』徒歩10分
三田線『白山駅』『春日駅』徒歩12分
丸ノ内線・大江戸線『本郷三丁目駅』徒歩12分
URL:https://rivercag.com/

注目記事

ピックアップ

NEWS

連載

その他